エア漏れ検査サービス|製造工場のエア漏れ発見が困難な場所でも特定している様子を解説!
協和機工のエア漏れ検査サービスでは、「Fluke社製高性能超音波センサー」という特殊な検出器を使用します。
検出器の画面には、エア漏れ箇所に色がつくため、視覚的にエア漏れを確認することが可能です。
工場内は反射音も多くあるため、エア漏れ箇所かどうかの判断が必要になりますが、当社の経験豊富な専門員が見極めます。
エア漏れと判断できた場合は、近づいて漏れ箇所や漏れ量などの定量検査が必要です。
以下の動画は、建材およびフード機器の製造工場におけるエア漏れ検査サービスの様子です。ご覧ください。
高所や火を使う場所など近づいて検査ができない場所でも、簡単に検査できることが伝わったのではないでしょうか。
実際の現場では、動画で紹介した2か所以外にも多数のエア漏れが見つかりました。
この記事では、動画で紹介した現場のエア漏れ検査結果について、実際の検査レポートをもとに7つにわけて解説します。
「Fluke社製高性能超音波センサー」の特徴やメリットが伝わる内容となっていますので、ぜひお読みください。
目次
耳では聞き逃してしまう小さなエア漏れ
生産機械のない試験室のように静かな場所でもエア漏れが生じていました。
この現場では、エアホースが垂れてしまい、ホースの曲がり部分にストレスが集中したため破損し、エア漏れが発生したものと考えられます。
漏れ量は2.1L/minと耳でもなかなか聞き取りづらい小さなものでした。それでも年間損失金額は1,123円になります。
このようなエアホースの曲がり部分が経年劣化によりひび割れを起こすことはよく見られる現象です。
ホースにストレスがかからないように設置すること、曲がりが生じてしまう箇所は定期的にメンテナンスすることが重要になります。
<413試験室>
騒音・高所のエア配管からのエア漏れ
超音波リーク検出器は騒音のある場所、高所にある場所にあるエア漏れでも検出できます。
音波を検知する検査器を用いるため、人との会話も聞き取りづらい騒音下や高所にあるエア配管でも問題ありません。
この現場では、稼働中の集塵機付近にある地上高さ5mほどの継手からエア漏れを確認できました。
漏れ量は5.4L/min(強めの「スー」という音)と操業中の工場内では気づけない漏れを検出しています。
<ライン集塵機>
暗所でのエア漏れ
普段は人がいないため、照明をつけていない場所でもエア漏れは生じていることがあります。
この現場では、普段は照明が点灯していないエリアに設置されたエアータンクのカプラからエア漏れを確認することができました。
漏れ量は2.1L/minとかすかな音のため、超音波リーク検出器以外で検出することは非常に難しい漏れです。
カプラも経年劣化により漏れる原因となることが多いため、注意が必要になります。
<CSコートエアータンク>
工作機械内部からのエア漏れ
製造工場では、エア供給されている工作機械が多くあります。
工作機械へはエアホースで直接接続されることが一般的ですが、接続部分が機械内部に収められている場合もあるでしょう。
今回の現場でも、マシニングセンタ内部から大きなエア漏れ音を確認することはできるのですが、接続部が機械内部のため、正確な場所を特定できない漏れがありました。
そこで、筐体の盤面を開け検査し、漏れ量が21.2L/min、年間損失金額で11,444円という大きな漏れを特定しています。
<一課マシニング>
工業炉など火を取り扱っているエリアでのエア漏れ
使用する超音波リーク検出器の最大検出範囲は約100mです。そのため、高所以外でも工業炉など火を扱っているエリアのエア漏れ検査を遠距離から安全に実施することができます。
また、遠距離から検査するため、作業員している方の邪魔をせずに検査できることもポイントです。
今回の検査では、工業炉付近ではエア漏れが発生していないことを確認することができました。
手元付近のエア漏れを特定
ご紹介してきたような発見が困難な漏れ以外ももちろん検出可能です。
普段近くで作業している方も、エア漏れ音が日常的になっていると気づきにくくなることが少なくありません。
この現場でもエアー工具や足元のカプラ、ホースのピンホールなど、普段の作業エリア付近からのエア漏れ箇所が全体の約半数程度を占めています。
なかにはエア漏れ量が27.0L/min、年間損失金額が14,569円と大きなエア漏れがあるピンホールもありました。
皆様の現場でもエア漏れの原因として多く考えられる箇所を、今一度確認してみてはいかがでしょうか。
<化粧マン組み立て>
工場全体のエア漏れを網羅的に特定
超音波リーク検出器を用いることの最後の特徴は、工場全体のエア漏れを網羅的に特定できることです。
耳や手で確認したり、石鹸水を用いたりする一般的な検査方法では時間や労力が多くかかりますが、この検査方法では短時間で正確に調査することができます。
エア漏れ1箇所の定量評価に要する時間は5分以内であるため、広大な工場でも対応することが可能です。
まとめ
製造工場のエア漏れ発見が困難な場所でも、エア漏れを特定している様子について解説しました。
操業中であっても、高所の配管や火を扱うところであっても、原則制限なしで調査することができます。
今回ご紹介した製造工場様では、1時間の調査で、合計21か所のエア漏れを発見でき、その合計エア漏れ量は215.9L/min、合計年間損失金額は116,465円と非常に大きな損失を定量評価することができました。
人の耳では聞き逃してしまうものや、騒音下、高所、暗所、工作機械内部などの調査しづらい場所、工業炉など危険作業付近の調査は、ぜひエア漏れ検査サービスにお任せください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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