大型装置が多い工場こそ要注意!1時間で年間112万円のコスト削減に成功した木材プレカット工場の事例
今回ご紹介するのは、埼玉県にある木材プレカット工場で実施したエア漏れ検査の事例です。木材加工の現場では、エア工具や搬送機器、コンプレッサー設備が広い工場内に多数設置されており、圧縮エアの消費量も膨大です。こうした現場で見逃されがちな「エア漏れ」は、実は年間100万円単位の損失につながることもあります。
本事例では、FLUKE社製の超音波カメラを使ってわずか1時間の検査で17箇所のエア漏れを特定。年間約112万円の損失削減に成功しました。詳しくみていきましょう。
目次
お客様情報
- 業種:木材プレカット工場
- 所在地:埼玉県
- 測定対象面積:約12,000m3
- 年間稼働時間:8,760時間
- 1時間あたりの電気使用料金:29.3円/kWh
検査結果
今回の検査は、お試しキャンペーン期間中の1時間プランで実施されたものです。短時間でありながら、合計17箇所のエア漏れが検出され、潜在的なエネルギーロスが可視化されました。
検査概要
- 検査所要日数:1時間
- 漏れ箇所数:17箇所
- 漏れ量合計:412.4L/min
- 年間損失合計:1,121,209円
- 年間推定CO2排出量:17,824.5kg/年
装置の規模とエア漏れの関係性が明確に
写真:実際のエア漏れ検査画面
今回の検査を通じて見えてきたのは、「装置の数や大きさに比例してエア漏れリスクが増える」という傾向です。
木材プレカット工場では、材料搬送・加工・仕分けなどでエアを利用する大型機械が多数稼働しており、配管や継手の数も膨大です。その分、老朽化や振動による劣化が起きやすく、エア漏れにつながっているケースが多く見受けられました。
わずか1時間で推定112万円の損失を「見える化」
写真:実際のエア漏れ検査画面
検査は1時間という短時間で実施されたにもかかわらず、漏れ合計412.4L/minという大量のロスが明らかになりました。
これを年間ベースに換算すると、損失額にして1,121,209円、漏れ量は毎分412.4リットル(ペットボトル約275本分)です。従来の目視・聴覚による方法では見つけにくかった漏れが、超音波カメラによって一目で可視化され、即座に改善策の検討が可能となりました。
漏れ箇所を損失金額順に並べたレポートで効率的な修繕が可能
画像:実際の検査レポート
当社のエア漏れ検査サービスでは、検査結果をもとに各漏れ箇所の漏れ量・損失金額を明記したレポートをご提供しています。特に、漏れ箇所を損失金額順に並べることで、修繕の優先順位づけが容易になり、限られた予算や時間の中で最大の効果を得ることが可能です。このアプローチは、お客様からも「効率的な修繕計画が立てられる」と好評をいただいております。
使用したのはFLUKE超音波カメラ
検査には、FLUKE社の超音波カメラを使用しました。
この機器は以下のような特長を持ち、従来のエア漏れ検査の常識を覆すツールとして、国内外で高く評価されています。
【FLUKE社超音波カメラの特長】
- 64個の高感度マイクで音波を可視化
- リアルタイム画像表示で、漏れの位置を色付きで特定可能
- 7インチLCDタッチスクリーンで視認性・操作性に優れる
- 撮影データを即時レポート化
- 非接触・非停止での検査が可能なため、稼働中でも安全に検査可能
参考:FLUKE|Fluke ii905 産業用超音波カメラ
まとめ
見えないところで起きている「空気のムダ」は、工場にとってとても大きな損失になります。
しかし、今回のようにわずか1時間の検査で112万円相当のムダを見える化できたことで、効率的なコスト削減や脱炭素の取り組みにつなげることができました。
「自分の工場でも、ムダなエネルギーが出ていないか心配」
「まずは1時間だけでも試してみたい」
という方は、ぜひ協和機工の「エア漏れ検査サービス」をご利用ください!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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